革に包まれたマグネット、鞄職人の活きた技術。
スリムな2本差しペンケース、そのコンパクトなシルエットの魅力は前回のブログでご紹介しました。(⇒そのブログはこちら)
今回はそのペンケースに詰まった、簡単には出来ない職人の技術をご紹介します。
まず、このマグネットボタン。革で包んでいます。
やはりマグネットがむき出しなものより隠れていた方が高級感があります。
しかし、1枚の革でマグネットを包んでそのまま縫製すると、マグネットの周りに革がたわみ、見栄えが悪くなります。
ですのでこのマグネットの部分だけでも、マグネットを包む革、マグネットを覗かせる穴を開けたペンケース本体の革、裏側に縫製が見えないように合わせた革の3枚の革を使っています。
マグネットを革で包みマグネットの磁力を活かすには、革は強度を保ちつつ、薄く漉かなければいけません。
長年いくつも鞄を作り続けてきた職人の経験と技術を活かし、そのパーツに適した革の厚さに漉いてゆきます。
適した厚みになった革を使い、それぞれのパーツを縫い合わせてゆきます。
次はファスナーについてですが、こちらはファーストサンプルです。
上がファーストサンプル、下が本製品です。
より高級感があり、滑らかな開閉を可能にしたYKK社の“EXCELLA”(“エクセラ”)のブラックニッケルに変更しました。
YKK社の“EXCELLA”(“エクセラ”)は、ファスナーの先端まで丁寧に研磨しているのでスムーズに開閉できるのです。
そして、もっとも大きなこだわりの1つ、革の製造工程です。
革の鞣しから国内製造にこだわった、「革が主役のビジネスバッグRintosh(リントッシュ)」と同じ革を使用しています。
水温が1℃異なるだけで、革の仕上りが狂ってしまう繊細な革の製造レシピ。
過去のブログでご紹介していますのでご覧ください。(⇒1℃を見逃さない勇気)
カバンショップasoboze 大西